畳離れが進む中、オシャレな縁を使用した小物をきっかけに畳を再認識していただけたら。

創業は大正15年です。祖父、父と続き同じ場所で畳店を営んでおり私で3代目です。私は、高校卒業後、福岡にある畳専門学校に3年間通い、その後店に入り、23年前に父が亡くなってから店を継いで店の代表となりました。畳新調、表替、裏返しなど畳に欠かせない事から、時代に合わせた抗菌畳やフローリング置き畳、カラー畳、接着剤を使わず仕上げし環境に配慮した健康ひのき畳など様々な畳を取り扱っております。昨今、「畳は傷つきやすい」、「跡が残る」、「畳は時代遅れでダサい」と、いわゆる畳離れが深刻です。子どもの頃、母が余った畳の縁を使い、お稽古事のかばんや笛のケース、シューズ入れ、そろばん入れなどを作ってくれました。
25年ほど前、おおまち情報プラザができた時に商品開発を行い、その時に母が作っていた畳の縁を使った小物を商品化しました。元々は、いわゆる畳の縁というシンプルな色の商品だけでしたが、15年前ほど前から、カラフルでオシャレな縁が市販されるようになり、畳の縁にも小物にも使用しています。オシャレな縁がきっかけとなり、畳を再認識していただけたらいいなと思っています。

新さがんもんから、日本の伝統を世界に伝える商品開発まで。

畳の縁を使った小物は現在、「ご縁結びの小物たち」と名付け販売をしております。中でも岡山県倉敷市にある高田織物株式会社とコラボしたご祝儀袋、「縁結びの神様」は祝儀袋として使った後は、そのまま栞として使えるように作りました。また、平成23年九州新幹線新鳥栖駅開業記念として特別注文で織った佐賀藩鍋島家の家紋杏葉紋の財布、名刺入れ、小物・小銭入れ、は新さがんもんコンテストのデザイン部門で最優秀賞を獲得しました。
当店ではもちろん、佐賀城や新鳥栖駅、佐賀市の徴古館などでも販売しており、佐賀のお土産品「新さがんもん」として定着しています。それも手伝ってか、神社や寺の紋を織り込んだ特注の縁を使った小物のご依頼も頂いております。ふるさと納税でも同様に、杏葉紋を使った長財布や名刺入れを出品しており、ご好評頂いております。最近では、海外の方にも目を向け、日本の伝統的な柄を畳に刺繍する機械を導入し、新たな商品開発も行っております。

水害を乗り越え、作業場は高台へ。これからも新たな試みに挑戦します。

大町町は、豪雨での被害の多い地域です。令和元年の水害では店舗の1階の腰の高さまで浸水し作業場に置いていた機械が壊れてしまい、その時は廃業を考えましたが、次から次に入る畳の依頼の電話に、地域の皆さんの声になんとか応えたく、借金をして機械を導入し、畳作りに没頭しました。そして、令和3年の水害は2年前の比ではない程の雨でした。新しい機械がまた水没してしまい、2度の被害に遭ったことで、畳作りの作業場は高台に移転することにしました。
現在は他の仕事をしている娘がおりますが、小物類の製作等をやってほしいと思っています。そして、今はなかなか手が回らないふるさと納税の返礼品やインターネットでの販売にも力を入れたいと思います。また、作業場を移転し場所が空く予定なので、そちらに導入したばかりの畳に刺繍をする機械を置いて、商品の製作はもちろん、ワークショップ等も開催できたらいいなと思っております。昔ながらの変わらぬ物づくりをしつつ、新たな試みに挑戦している所です。

住所:佐賀県杵島郡大町町福母1573
電話:0955-82-2344(携帯電話:090-3418-7447)
営業時間:不定
休み:不定
駐車場:普通車2台