コーヒー好きの夫婦が始めた喫茶店。お客様からたくさんのパワーをいただいております。
結婚当初は主人の仕事の関係で北九州市に住んでいましたが、主人が45歳の時に脱サラをしました。元々二人ともコーヒーが大好きで、「いつか一緒に喫茶店をやりたいね。」と話しており、福岡の喫茶店での修行を経て、主人の故郷である伊万里市に戻ってきて、夫婦2人でこの喫茶店を始めました。開店当時は、朝8時~夜の9時まで営業しており、座る暇もないくらいたくさんのお客様にご来店いただいておりました。
その後、17~8年前に主人が亡くなってから、4~5年は私1人で営業を続けていたのですが、息子が手伝ってくれるようになり、今は息子と2人で営業しています。コロナ禍があって、最近は地元のお客様が多いですが、以前は福岡や長崎からもご来店いただき、リピーターのお客様も多く、伊万里に来られた際には必ず当店に寄ってくださるお客様もおられます。私の元気の秘訣は、毎日お客様と接していることですね。お客様からたくさんのパワーをいただいております。
幻想的なサイフォン式で45年間変わらない味をご提供。
当店では、45年間コーヒー豆のブレンドの配合を変えずに、変わらない味をご提供し続けております。開店当初からサイフォン式で淹れるコーヒーは、現在では若い方がご来店されると「初めて見ました!」とよく言われます。19世紀の初頭にヨーロッパで開発されたサイフォン式では、蒸気圧でお湯を押し上げて、高温のお湯とコーヒーの粉をなじませて攪拌して抽出します。フラスコをアルコールランプで熱する姿は幻想的です。まるで科学実験のようにも見えるサイフォン式は、お客様に目で見ても楽しんでいただいております。
また、2000年頃から始まった全国バリスタ競技大会の初代ファイナリストになった息子が、楽しい会話やコーヒーのうんちく等をお話しながらコーヒーを淹れており、お客様にも楽しんでいただいております。当時息子が大会の企画から携わり、黙々とコーヒーを作るのではなく、その何分かの間に楽しい会話やコーヒーのお話を取り入れるというスタイルを確立させ、現在でもそれが続いているそうです。
「コーヒーが美味しかった。」その言葉が続く限り、長く続けていきたい。
現在一緒にお店に立っている息子は、20年ほどUCCに務めておりました。また、娘の方もUCCコーヒー博物館の学芸員兼コーヒー鑑定士を務めており、現在も在職中です。主人も私もコーヒーが大好きでしたが、子どもたちも本当にコーヒーが大好きで、家族皆んなコーヒーに携わる職業に就いたという、まさにコーヒー一家です。
普段から有難いことに穏やかな常連さん方に通っていただき、また遠方からのお客様もいい方ばかりです。たまにお客様から「ランチはやらないの?」とお尋ねいただくこともありますが、当店としましては「珈琲舎香月に行って、ランチが美味しかったよ。」と言われるのではなく、「珈琲舎香月に行って、コーヒーが美味しかったよ。」とお客様に言っていただきたいと考えておりまして、それが続く限りは、長く続けていきたいと思っております。
住所:佐賀県伊万里市伊万里町甲413-23
電話:0955-22-3807
営業時間:8:00~18:00
休み:毎週日曜日
駐車場:普通車2台