昔から愛される味。ようかん祭りで新しいお客様も続々。

創業は大正10年です。昨年令和3年で創業100年を迎えました。代々受け継がれてきた変わらぬ製法で一つひとつ心を込めて羊羹をお作りしております。昭和24年の大洪水で店舗が流されて、昭和26年に現在の場所に移転、そして、平成25年に現在の店舗へとリニューアルしました。私は3人兄弟の末っ子で、店は長男が継ぐものかと思っていましたが、大学在学中に店が忙しく、父から「手伝ってくれ」と言われ、大学卒業後も就職はせずにそのまま手伝い、その後私が店を継ぐこととなりました。昔からのお客様や、他県からもご来店いただいたり、贈り物でもらったという方が気に入ってくださってご来店されたりと、たくさんのお客様に当店の羊羹を召し上がっていただいております。
小城羊羹協同組合と小城市観光協会が「日本一!ようかん祭り」を開催していて、従来は各店の商品を1カ所に集めて販売していましたが、新型コロナウイルスの感染防止のため、店舗巡りという形となり、スタンプラリーをきっかけに当店を知って来られることも増えました。また、私の趣味で、店の中に昔懐かしいブリキのおもちゃを並べているので、眺めながらお買い物を楽しんでいただければと思います。

定番のこしあんと、パッケージ一新のオリジナル羊羹も人気。

材料は、厳選された北海道十勝産の小豆をたっぷりと使用したあんこと、やさしい味に仕上がった沖縄の国産サトウキビから作られるてんさい糖、南アルプスの麓で昔ながらの天日製法で作られた信州糸寒天等を使用しています。また、抹茶については、嬉野で生産された良質な茶葉の中からさらに厳選に厳選を重ねた茶葉を使用しています。季節によって練り込む時間は変わり、練り込みのタイミングは鍋の底が見え始めたら出来上がりです。創業から変わらない製法で作っている羊羹の中で、こしあんが定番で一番人気です。シンプルな材料で作る羊羹は、体にも優しいですよ。
ホームページにも商品を掲載しており、お電話、FAX、メールでご注文を受け付けています。当店のオリジナル羊羹として、くるみ・ゆず・梅酒・苺と、「しろあん・こしあん・抹茶」が入った一口羊羹の詰め合わせがあります。ゆず・梅酒・苺については、パッケージデザインを一新したばかりです。

伝統の製法と若い感覚を織り交ぜて、家族で羊羹作りを。

現在、SNSでの発信を娘たちがやってくれたり、若い感覚でアドバイスをくれたりしています。オリジナル羊羹のパッケージデザインを一新したのも、時代に合ったオシャレなデザインにした方が良いと言われて、変えてみました。他の羊羹も変えていこうかと考えています。大学生の息子が、長期休暇で帰省すると店を手伝ってくれており、本人も「自分が店を継ぎたい」とは言ってくれています。
しかし、私自身が大学卒業後にそのまま店に入ったため、その経験から、まずは一度就職して、しっかり社会に出て、様々な経験を積んでから考えてもいいんじゃないかと思っています。そのため、後継者についてはまだ未定としておきますが、これからも家族で協力しながら、100年の伝統製法と新しいオリジナル羊羹作りにも積極的に取り組んでいきたいと思っています。

住所:佐賀県小城市小城町233-1
電話:0952-73-2320
営業時間:8:00~20:00
休み:第3日曜日
駐車場:普通車5台