一度閉店するも、イベント出店で運命を感じて再び駄菓子屋さんオープン

昭和23年、唐津市中町でひさや商店というお菓子の小売店から始まりました。その後有限会社井上商事というお菓子の卸問屋を経営しながら、平成10年に唐津市京町にて「からつだがし屋さん」をオープンしました。
私は2代目です。卸問屋だからこそできる豊富な品揃えで約20年営業しましたが、再開発事業でビルが建つということで立ち退きを求められ、閉店を決意しました。それから1年後、唐津市の呉服町商店街で毎月第一日曜日に開催されている五福の縁結び市からお声が掛かり、イベント出店をすることになりました。
元々は外でやるはずが、天気予報では雨に。雨が降るなら出店をやめておこうかとも思いましたが、たまたま商店街の空き店舗の一部で出店することになりました。すると雨も降らず、お客様にもたくさん来ていただき、なんだか運命を感じたので、この場所でまただがし屋さんを再開することになりました。
実はお店を閉店した後、私自身もうずうずしていたので、久しぶりにお客様と触れ合って、気持ちが再燃したというのもありました。

駄菓子屋さんならではの商品も、オリジナル商品も幅広い商品ラインナップ

平日は近所の子どもたちや学生さんが多く、土日は遠くからも足を運んでいただいています。コロナ禍から全国的に駄菓子屋さんがブームになっているそうです。
価格は10円単位にしているので、子ども達がお小遣いの範囲内で「どれとどれを買ったらいくらになるかな~?」と、計算をしながら選んでピッタリ100円分になるとお母さんが驚かれたりします。やはり駄菓子屋さんでしか買えないようなきなこ棒など当たりがついた商品が人気です。
きなこ棒は黒糖と水飴をきなこで練り合わせた素朴で懐かしい定番の駄菓子です。楊子の先に赤色がついていたら、もう1本もらえます。
また、オリジナル商品のとっても可愛いからつくんちイラストシリーズの「えんや~キッズプリントクッキー」、「からつくんちクッキー」、「からつくんちチョコマシュマロ」等もご好評いただいております。こどもクラブや各種スポーツクラブなどの交流会、クラス会や運動会等のお菓子の袋詰めも承っており、ご予算に応じて各種袋詰めをしています。

卸問屋だからこそ出来ること。5年後くらいに真剣に考えます。

今回、後世に残したい店に選んでいただき、大変有難いです。だがし屋さんは元々母がやっていたので、「だがし屋さんのおばちゃん」と皆さんから慕われていました。
現在は兄と姉が手伝ってくれていますが、昨年私が還暦を迎えたことで一気に今後のことを考え始めました。息子が3人いますが、それぞれに違う仕事をしています。もし誰かが継ぐとしても、やはり卸問屋だからこそできる品揃えなので、そちらの方も合わせてやらないと難しいかもしれません。
お菓子はケース単位でしか仕入れられないので、ケースで仕入れた商品を半分はからつだがし屋さんで販売して、残りの半分を取引先の小売店さんにバラで卸したりして工夫しています。
まだまだお店を再開したばかりなので、私ができるところまでは頑張っていきたいと考えており、後継者についてはまた5年後くらいに真剣に考えるかもしれません。

住所:佐賀県唐津市呉服町1525-4
電話:090-8918-3906
営業時間:平日15:00~19:00 土日祝11:00~18:00
休み:不定休
駐車場:なし