プラモデルを求める子どもたちの交流の場

うちはもともとライトプレーンと言う、ゴム動力仕掛けの模型飛行機を扱うお店でした。創業当時はとにかくライトプレーンが流行っており、家で制作したライトプレーンが全国大会で3位に入ることもありました。私が作った模型が全国紙に載ったこともありますよ。戦後日本のおもちゃの歴史を一通り、この身をもって体験させてもらいました。特に昭和40年から50年あたりは休む暇もなく、店前には大量の自転車が止まっていたために自転車を整理する係りの人を雇うほどでした。学生や子どもたちがお店にやってきて、交流の場にしていたことは今でも鮮明に思い出します。
数十年ぶりにやってきたお客様から、当時流行っていたおもちゃを聞くと、その時代を思い出して懐かしくなります。今はプラモデルを作る人が少なくなっていますが、そんな中でもプラモデルを丁寧に作って、それをこの店に飾っていかれる方もいます。中にはプロ並みの腕前で模型を作り上げて、それをうちの店で販売している人もいます。ちなみに私の妻が作ったプラモデルも展示ケースの中にありますよ。 妻曰くガンダムのプラモデルの中でザクが1番作りやすいのだそうです。

エヌゲージのジオラマは佐賀県を探してもウチだけ

なるべくお客様に納得してご購入してもらうために、モデルガンは対面販売をしております。実際にモデルガンを触ってみて自分に合っているかどうか確認してもらっています。実際にサバイバルゲームをしている方がよく来られますが、新しいサバイバルゲームのフィールドの情報や装備品の情報共有をされています。1つ驚いたのが、定年退職された方がモデルガンに興味を持ち、そのままサバイバルゲームの世界にのめり込んでいくといったこともよく見られます。以前まで定年退職後の趣味と言えば写真や盆栽など比較的おとなしい趣味が主流だったのに、時代は変わりましたね。もう一つ力を入れているのがエヌゲージのジオラマです。
全て私自身が作り上げ、細かいところにも気を遣って仕上げました。実際にエヌゲージ規格の模型電車を走らせることができ、休日になるとお気に入りの車両を持ちよった親子、友人同士、また知らない者同士で走らせたり、世代を超えた交流の場になっています。これだけのエヌゲージのジオラマは佐賀県を探してもウチだけだと思います。

手先を使ってものを作るアナログ的な楽しさを

親族で継ぐ人は今のところいないが第三者でいらっしゃれば嬉しいですね。しかし、建物自体がとても古くあちこち補修も必要になってきておりますので、課題は山積みです。模型文化というものが今の時代には合わなくなってきていると思います。何より今の子供たちはデジタルに慣れ親しんでいるため、なかなか自分の手で何かを作り出そうとすることから遠ざかってしまっています。小学校の教材で模型を使った授業等があれば面白いでしょうけどね。デジタルの世の中である今こそ、手先を使ってものを作り出すアナログ的な楽しさと奥深さを知ってほしいと思います。そこから見えてくるものもあるかと思います。

住所:佐賀県佐賀市白山1丁目2-5
電話:0952-25-0017
営業時間:9:30~18:30
休み:水曜日
駐車場:10台