地域の宴会から配食サービスへ。時代に合わせて『割烹いまむら』は変化してきた

今村光男(65)

『割烹いまむら』を開店したのは昭和59年です。元々は父がここで食堂とスーパーを経営しており、私は住宅メーカーで働いていたんです。父の死後は叔父が後を継いでいたのですが叔父が体調不良で経営が難しくなったため、3年間の板前修行の後に新たに割烹のお店としてスタートすることにしました。
今は宴会や会席などの店舗営業はやっておらず、町からの委託事業である近辺の独居老人宅や福祉施設へのお弁当の配食サービスが主な業務になりました。昼と夕方の2回、お弁当を作り配達までうちで行っています。
業務内容は時代の流れに合わせて変わっていった感じですね。この辺は事業所とか行政機関が多くて昔は宴会が非常に多かった。なのでお店の需要もあったんですけど、だんだんと宴会の数も減っていってね。
そんな時に町から高齢者向けの配食サービスの委託をお話を頂いて、そっちにシフトしていきました。地域に貢献しているのも感じるし、非常にやりがいのある仕事だと感じています。
店舗営業はランチのみとなりましたが、いつもたくさんの常連さんに足を運んでもらっています。形態が変わっても地域に愛されるお店でありたいと思っているので、ほんとに嬉しいことですね。

栄養バランスを考えたヘルシーメニューが売り。限定の佐賀牛カレーも人気商品

今村光男(65)

高齢者へ届けるお弁当は基本的に栄養バランスを考えたヘルシーメニューです。小鉢などの品目が多いのは割烹料理の名残かもしれませんね。
ランチは基本的には日替わり定食のみを出しており、こちらも多品目のおかずを楽しめるような構成になっています。ランチに来るお客さんは比較的年齢層が高いのでこのようなちょっとしたおかずをいくつも食べられるのが良いようです。もちろんこちらも栄養バランスをしっかり考えてあるヘルシーメニューですので健康を気にしている方にもおすすめですよ。
あと、うちでは色んな商品開発もやっていて、その中の1つである『佐賀牛カレー』も第3木・金曜のみ限定ですがランチメニューで出しています。こちらもかなりの人気メニューで、この日はカレーの注文をたくさん頂きます。カレーは通常メニューと400円プラスのプレミアムがあって、プレミアムのほうがお肉がゴロッと入ってますよ。

配食サービスは今後も続けていきたい。地域に愛される店を真面目に作っていく後継者を

今村光男(65)

昔のような割烹料理屋としての営業というのは現状考えてない。これは時代に合わせて変化していけばいいと思う。ただ、今やってる配食サービスについては続けていきたいと思っています。
現時点で後継者といえる方は残念ながらいないのですが、すごく地域に貢献していると感じる事業だし、この配食をぜひ受け継いで続けていきたいと思う後継者が現れてくれると嬉しい。
普通の飲食とは違って家に直接訪問することも多いし、場合によっては家に上がって運ぶこともあります。一人で住んでる方や満足に動けない方もいらっしゃるので、こういう地域の見守り的な側面もあるんですよ。
なので、配達先のお客さんや地域の方々とのコミュニケーションも大事です。なので、この仕事にやりがいを持ってしっかり取り組んでくれるような人だと安心して任せられますね。そんな真面目な後継者をいつでも求めています。

住所:三養基郡みやき町東尾574
電話:0942-89-2025
営業時間:9:00~18:00
休み:不定休
駐車場:あり