昭和3年創業の老舗。父の急死により23歳で社長に就任

亀本有祐(56)

昭和3年に祖母が創業したのが始まりです。私が3代目になります。最初はうどんを提供していました。祖父はタクシーの運転手をしていたのですが、お店の売り上げが祖父の給料より良くなって(笑)、祖父も配達や経理など、お店を手伝うようになりました。その後お座敷を作って料理人さんを雇って、会席料理なども始めたようです。2代目は私の父になります。その父は私が23歳の時に急死しました。もう33年になりますね。当時の私は大学を卒業して大手のホテルに就職したばかり。私としては5~6年社会勉強をした後にお店に入って父から料理を学ぼうと思っていましたが、急遽戻って店を継ぐことになりました。料理は当時の板場さんから習いました。いきなり継いでお店を切り盛りするわけですから、最初は大変でしたね。ストレスで10円ハゲが出来たりしましたよ(笑) でも板場さんはじめ、スタッフの皆さんの協力はもちろんですが、先代の頃から可愛がってもらっているお客様のおかげで、今も続けさせてもらっています。頭の中にあるのはお客様に愛されるお店作り。私自身はお客様と話しをするのが好きなので、それは大切にしています。

会席料理のシメに名物のちゃんぽん!

亀本有祐(56)

ちゃんぽんはよく出るメニューで創業後間もない頃からあります。基本的な作り方や材料は変わっていません。例えばスープは「若楠ポーク」の頭骨で取りますが、昔より丁寧に、臭みが出ないような研究をしています。あっさりしたスープの中にコクが感じられるので、「鶏がらスープ?」と言われることもありますね。これに地元の野菜をたっぷり使用しています。ランチタイムにはお弁当+ちゃんぽんというメニューもあります。そしてお客様の要望に応じて「半ちゃんぽん」も作りました。普通会席料理の最後はご飯になると思いますが、うちではちゃんぽんを出す事もあります。そういうコース料理も人気ですね。ちゃんぽん以外には、おまかせ会席も人気ですが、今はコロナの影響でお休みしている状況です。予約があれば準備します。また有明海の魚を使用した郷土料理も楽しめます。

後継者は未定もお客様の為にお店は残すのが使命

亀本有祐(56)

娘が2人いますが、私から無理に継がせるつもりはありません。もちろん継ぐと言ってくれれば考えますが今の時点では継ぐ気はないのかなと思っています。ただ後世に残したいお店に選んで頂きましたから(笑)、閉じるわけにはいきませんよね。それに可愛がってもらっているお客様もたくさんいますから、お店を残すのは使命ですね。身内にいなければ、誰かに継いでもらう事も考えないといけません。でも私は元気ですから、まだまだ頑張りますよ!

住所:鹿島市高津原3923
電話:0954-62-2125
営業時間:11:00~14:30(14:00 L.O)
17:30~22:00(21:15 L.O)
休み:水曜
駐車場:あり