本格中華を学び、独立後はレストランバーに転身!

德廣 純久さん(62歳)

高校卒業後、ホテルニューオータニ佐賀の中華レストラン「大観苑」に就職。12年余り勤め、その間に本格的な飲茶を学んだことが、後に独立するきっかけとなりました。当初は、飲茶が専門だったため、豚まんのテイクアウト店を計画していたのです。ところが、福岡で同じく飲食業を営む兄の店を見て、すっかり心変わりしてしまって。その店は、洋食とすしを一緒に提供するレストランバーだったのですが、すごく繁盛しており、「佐賀にこんな店をつくりたい!」と決意したのがヒサズミの始まりです。
それから2年間は、兄の店でカクテルをはじめ、ピザやパスタの作り方を学びました。その後、1997(平成9)年に店を構えて24年になります。
最初はとにかく料理の腕を振るいたくて、フードメニューが約200種もありました。今思えば、作りたい料理が多すぎたんです。基本的に1人で仕込みから調理まで担っているので、さすがに厳しくなってきて。徐々にメニューを減らし、15種程のラインナップに落ち着きました。

ゴマ好きには堪らない! 「タンタンメン」が多くの人を虜にしている理由

德廣 純久さん(62歳)

最近は、お酒を飲みに来るよりも、担々麺を目当てに来るお客さんが増えてきました。常連さんたちが口をそろえて褒めてくれるのが「ゴマの香りが全然違う」ということ。うちの担々麺は、ゴマを炒ってペーストにするところから手づくりのため、スープを飲んだ瞬間、ゴマの香りが口いっぱいに広がります。ラー油は自家製で、山椒や八角など本格的な香辛料を効かせていることがポイント。テンメンジャンで炒めた甘めのひき肉とのバランスもこだわりです。
最近は、SNSの効果もあってか、新規のお客さんが来てくれるようになりました。正直、もっとお酒を楽しんで欲しい気持ちはありますが、「ここ以上の担々麺は食べたことない!」「佐賀で一番!」と言われるとやっぱり嬉しいですね。

「後世に残したい店」に選ばれたことで後継者について考えるように

德廣 純久さん(62歳)

以前は、専任のバーテンを雇っていたこともありましたが、ここ数年はなかなか働き手が見つからなくて。一昨年からは、全体的にメニューの数を減らし、1人で営業しています。時々、中華そばの専門店へ切り替えることを考えますが、しばらくはこのまま続けていくつもりです。
今のところ、後継者は決まっていません。一人息子はいますが、全くの異業種で会社員として勤めていますので。体が元気であれば、70歳位までは現役で頑張るつもりです。これまで後継者について考えたことはありませんでしたが、「後世に残したい店」に選んでいただいたことをきっかけに、残していくのもありかなと考えるようになりました。

住所:佐賀市白山2-1-2
電話:0952-28-2988
営業時間:19:00~翌1:00 L.O
金・土19:00~翌2:00 L.O
休み:日曜
駐車場:なし