新生飯店

店を構えて半世紀!もはや佐賀の宝、長く愛される中華料理屋

毎日磨いて店内ピッカピカ!

15歳からこの道にいるからね。25歳で独立して開店したのが1970年。三島由紀夫事件とか、あさま山荘事件とか、そんな時代ですよ。今年51年目になります。
10年間の修業時代は福岡市にある中華料理店で出前を中心にやっていました。福岡市内の成長期を見てきたね。福岡のことはほとんど知っていますよ。どこに階段があるとか、今でもよく覚えています。
家が貧しかったので、10年間の修業時代に仕送りしながら貯めたお金で店を出しました。
対面の料理屋っていうのはね、いい仕事ですよ。こんなにいい商売はない。だって、お客さんの話を聞いて、いろんなことを教えてもらえるんだから。
お客さんを大事にするのはもちろん、使う材料も道具も全部大事にしています。毎日、店を閉めたあと全部クレンザーで磨いて掃除します。だから、うちのコンロ回りや換気扇カバーもピカピカでしょう?もう数十年使っているんだけどね。お客さんにもよく驚かれるんですよ。
もうすぐ77歳になるけど、この仕事は体力のもつ限りずっと続けたいですね。

作り置き一切なし!感覚がすべて、まさに職人の味

うちは、作り置きを一切しません。肉を切ることも、酢豚の餡を作るのだって注文が入ってからやる。一つひとつ味つけをします。感覚で作るからね、お玉の背をつけて、これくらい付くならこんな感じだろうって。調味料の量、材料を入れるタイミング、すべてその時々で変わるから感覚がすべてですね。
チャーハンを食べたら、そこの職人の腕が分かりますよ。お米の性質を知っていること、油の使い方、タイミング…まさに技が凝縮された一品です。
今はネットがあるから面白いですね。ネットを見て知ったというお客さんが広島からわざわざ泊まりがけで来てくれたこともありますよ。常連さんの多い店だけど、最近はネットや新聞を見たっていう若いお客さんも増えましたね。
料理は手早く作ることが大事。お客さんを待たせないよう、鍋は次に何に使うとかいつも頭を回転させながらやっています。だから、50年連れ添う嫁さんの支えは大きいですよ。職人一人じゃやれませんから。
この歳になってもまだ、人生は修業の連続だと思います。勉強の積み重ね、死ぬまで勉強でしょうね。

こんなにいい商売はない!お客さんをいつも大切に

今のところ、私が店を辞めたらこの店はおしまいです。引き継ぎたい人が現れたら教えてもいいですが、感覚でやっているからね、難しいだろうと思います。調味料ひとつで味が変わる。醤油もメーカーによって全然違う。米だって銘柄で性質が違うから使い分けなきゃいかん。最終的には、その人の感覚が全てでしょうね。それに私は、嫁さんの存在も大事だと思うのです。職人だけでは店を回すことはできない。だから、技を教えてほしい人は夫婦で来られるといいですね。私らの動きをしっかり見て学ばれるといいでしょう。
あとは、とにかくお客さんを大切にする心を持つこと。これが一番ですね。コロナ禍もお客さんに助けられています。本当にありがたい限りです。一年でも長く店に立ちたいですね。こんないい商売はないですよ!

■DATA

店名:北京料理 新生飯店
店主:中田日出海さん(76歳)
住所:佐賀市大財1-4-5
電話:0952-25-2081
営業時間:11:30~20:45 L.O
休み:日曜・祝日
駐車場:なし